串かつの大阪、台湾の京都

新幹線で大阪へと向かっている。夏休み旅行。

 

大阪に住んでいた頃は、新幹線のお供によくとん蝶のおこわを買っていたが、東京出発のちょうどいいお供はまだ見つかっていない。片手で食べれて、移動中の口寂しさを満たし、旅先での食事に響かない食べ物がいいのだけど、なかなか見つからなさそう。

今回はホームの売店に売ってあるチェダーチーズのサンドイッチを買った。

 

新幹線で阿房列車を読むのも乙じゃないですか、なんて思って意気揚々と持ち込んだけど、本と私の旅路を重ね合わせながら読むみたいなことはなく、家で読むのと同じように黙々と楽しく読んだ。

新幹線が速すぎたのかもしれない。

紀行文は旅先で読むよりも、寝る前とか、一日家にこもっている日に読む方が楽しいかもと気づいた。

ながら読書でいうと、最近新しいコインランドリーが出来たおかげで、週末はベッドカバーやカーペットやカーテンを持ち込んでのコインランドリー読書にハマっている。

コインランドリーは明るいし、人はいないし、涼しいし、いい匂いがするし、たくさんの洗濯機がウォンウォンと低い音を規則的に出してて心地いいし、ひと休憩したいときはぐるぐる回る大きい洗濯機の中を見ると気分転換になるので、読書にはとてもいい。

 

大阪に着くと、友達が大阪駅の方に迎えに来てくれた。

私の到着時間より友達が遅れているらしく、エスト前待ち合わせでいい?と言われたので、まあ余裕ですわと思い快諾したけど、すごく迷ったあげく梅田駅地下街を2周したところで無理だと思い諦めて、結局阪急百貨店前まで来てもらった。

これは梅田地下街1周目に、時間に余裕があると思って並んで買った、こころにあまいあんぱんやの黒豆パン。しっとりした黒豆はほんのり甘くて癖になる味で近くに来るとついつい買ってしまう。

百貨店前に着いて友達を待っている間、耳につけていたイヤホンと共にバックの奥にしまった。

 

友達宅に着くと、ちいちゃい黒いポメがお出迎えをしてくれて、「あやぁ、かあいいねえ」とふにゃふにゃ喋りまくる。

何度か会っているけどいまだに上手く話せていない友達の彼とも、犬を介することで楽しく話すことに成功。犬はすごい。

犬と遊びながら、近況を軽く話していると17時近くなってきたので、夕飯を食べに梅田駅の方に移動した。目的地は決まっているので、地下街に直行し、地下街をぐるっと回って松葉に到着。

松葉は立ち飲みの串かつ屋さんで、もちもちの衣にカレー味がついた鶏がすごく美味しい。

ほとんどお酒が飲めないのに大阪初日の串カツで舞い上がり、瓶ビールを注文。

ご飯の後半、一瞬体調がおかしくなり、残りの滞在はお酒を飲まないことを決意。

明るいうちに松葉を出て、帰り道にサーティワンでアイスを買った。

 

 

深夜にアイスを食べながら映画を見ようとなったが、友達と私は映画の趣味が全く違うため、間をとって二人ともそんなに得意じゃないホラー映画を見ることにした。

映画中、二人で犬を触って怖さを紛らわしていたので、怖いシーン毎に犬はとても喜んでいた。

 

二日目は京都。お昼過ぎまで寝ていたため、夕方から夕飯と器屋に行く。

器屋は大阪にもすごく行きたいところがあったが、時間の都合で行けず、残念。とても残念。

京都の器屋さんには、飯碗を買う目的で行った。

ものつきにて、下村淳さんの器を購入。

黒の釉薬が流れていてとても渋い。

黒の器は光に当てると色んな動きが見えるので、暗い時とのギャップが大きくとても愛着が湧く。

飯碗ということで、地に足のついた落ち着いたものが欲しかったのでとても嬉しい。

 

日も落ちて、暑さも和らいできた鴨川。

鴨川に来る前に買った、製造過程がおもちゃみたいな豆乳ドーナツを食べた。

小さくて軽いのでパクパク食べちゃう。

 

夕飯のお店が開店するまで、鴨川でぼうっとした。

坂を下るのが苦手なのか、ずるずる滑りコロコロころげて、川に落ちる鴨がいた。落ちた後すぐに川から顔を出したので安心した。泳ぎは上手みたいだった。

どの川辺に行っても、見たことのないスケートやスケートボードをしてる人が2〜3人はいる気がする。今回は向かいの川辺にスキーのポールみたいなものを持って、颯爽とスカートで滑る人たちがいた。向こう岸はまだ西陽が当たるので眩しかった。

 

隣にいる友達は犬に詳しいらしく、通り過ぎる散歩中の犬を見るたびに犬種の名前をおそらくほとんど無意識に言っていたのだが、あれは〇〇と◇◇のミックスだね、と誰も正解が分からないことを言い出したのでおもしろかった。

 

夕飯は台湾料理の微風台南。

八角が効いたルーローハンも、色んな部位を乗せてくれる唐揚げも、旨みがすごい青菜炒めも、生地がふかふかで中の餡の肉がぷりぷりの焼き饅頭も、シナモンの効いたデザートも、全部美味しい。デザートは温かいぜんざいのようなもので、白玉にジャリジャリと不思議な食感の胡麻が入っていてこれがとても美味しい。

 

3日目も昼過ぎに起きた。スマブラマリオカートを友達宅でやり続け、終電の新幹線で東京に戻った。

窓の景色があまり変わらないので夜の新幹線は好きじゃないが、帰りは早いというのは新幹線にも適用されるのか、あっという間に東京に着いた気がした。